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FOOD&RECIPE

たこのガリシア風ダブルパプリカ風味、合わせるのはもちろん、スペインのテンプラニーリョ・ブランコ

ワインに合う簡単レシピ Vol.64
レシピ・写真/後藤 初美


暑く長い夏の陽射しがようやくやわらぎ、空を見上げるとすっかり秋の雲に代わっていました。

涼しくなりかけた時期にやってくるのが「夏バテ」!

殊更に暑かった今夏のしめくくりに、我が食卓に頻繁に登場するのがタコやイカです。

タウリンが豊富に含まれていて疲労回復に一役買ってくれる嬉しい食材で

私自身、この時期になると自然と食べたくなるのです。

(本能でしょうか?!)

そして暑さが落ち着いたら、多少コクのあるワインが飲みたくなります。

そんな時に試していただきたいのが、テンプラニーリョ・ブランコ。

えっテンプラニーリョってタンニンしっかりめの濃い赤ワインでは?

いえいえ、こちらは白ワイン。

ブランコはスペイン語で白という意味。

テンプラニーリョから突然変異でできた白ぶどう品種なのです。

香りはまず白い花のフローラルさ、それにフルーティで熟した柑橘が混じってきます。

味わいは綺麗な酸味とミネラル感、ナッツのようなしっかりした風味も。

アルコール度は13.5%とかなり高めです。

これは真夏だとやや重い感じですが涼しい夕暮れにはぴったり。

厚みとボリュームを感じるワインなので、

少し冷やして徐々に温度を上げていくのがおすすめです。

さてお料理は、たこのガリシア風をアレンジ。

通常パプリカパウダーをふって完成のところ、焼いたパプリカも加えてフルーティな甘酸っぱさと厚みをプラスしました。

彩りよくパセリを足したいところですが、パプリカの旨みを際立たせたいので今回は無しです!

塩とオリーブオイルが味の基本なので、良質なものをたっぷり使ってくださいね。


ニヴァリウス テンプラニーリョ ブランコ
ボデガス・ニバリウス
産地:スペイン/リオハ D.O.Ca
品種:テンプラニーリョ100%
参考価格:2,750円(税込)

たこのガリシア風ダブルパプリカ風味

材料 2人分

茹でタコ(生食用) 1本 100g
じゃがいも 小2個 (120g)
赤パプリカ 小1個 (80g)
パプリカパウダー 小さじ1 (あれば燻製したものがオススメ)
塩 小さじ1/2 (調理中に使う塩)
オリーブオイル ソテー用大さじ1 (できればスペイン産を) 仕上げ用 大さじ1

【作り方】

①茹でタコは生食用・刺身用を洗って水分をよく拭き取り、1cm厚さにスライスします。

*タコをより柔らかにもっちりした食感にするには、炭酸水と水を1対1にして(量はタコがかぶるぐらい)塩ひとつまみとタコを入れて弱火で(沸騰させないよう)30分ほど煮ます。


冷ましてからスライスします。

②じゃがいもは皮をむいて2x2cm程度に切りそろえて、塩ひとつまみを入れた水から茹でます。


味をみてうす塩に整えます。

串がすっと通る程度になったら水を大さじ1程度のこして捨てて、再び火にかけて水分を飛ばします。味をみてうす塩に整えます。

③赤パプリカはヘタと種を取り、縦4つに切り分けてから7−8mm幅に切ります。

フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱してパプリカを入れて蓋をして蒸し焼きします。

途中水分がなくなったら塩2つまみと水50mlを加えて蓋をして水分がなくなるまで加熱します。

器にじゃがいもとパプリカを盛り、その上にタコのスライスを並べます。

オリーブオイルをかけて、パプリカパウダーをふりかけて完成。

パプリカパウダーは茶漉しを使うと均等に綺麗にふれます。

※ちなみに、タウリンはあさり、さんま、えびにも含まれていますのでご参考までに。
※パプリカを焼く時と仕上げに全体にかける時には、スペイン産のオリーブオイルを使いました。オロバイレン社のピクアル種のオイルで、特徴は青々しいバナナ、トマト、アーモンドの香りです。

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後藤 初美

料理家 フランス食文化研究家 フレンチスタイルの家庭料理・お菓子・食のフランス語教室「ル・プティ・フール」主宰 https://lit.link/hatsumigoto 「美食とヘルシーを両立させるワイン好きの料理家」として活動。 砂糖を使わないライトなフランス料理やヨーロッパ各地の菓子を味重視で作りやすく展開。 1994年以来25年間毎年フランス各地のワイン、料理、菓子を訪ね歩く旅を続けている。 CPA認定チーズプロフェッショナル 中華中医学会認定 国際薬膳調理師 英検準1級 仏検準1級 アカデミーデュヴァン ワイン&クッキング講座講師(フレンチx薬膳料理とワインペアリング) サロンデュショコラ東京フランス人ショコラティエ通訳 著書/発酵塩レモンのヒミツ 永岡書店刊

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