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恵比寿・広尾・奥渋・麻布十番 行くべきワインショップ5店舗 Vol.3 THE WINE STORE DEAN & DELUCA

昨年から今年にかけてリニューアルや新規オープンした広尾・奥渋・麻布十番のワインショップが個性的でおもしろい。少しでもその個性を伝えたく、取材にあたり各店舗に一つのお題を出して応えてもらいました。そのお題は「美味しいのはあたりまえ、“ワインのエチケット”も印象に残るオススメワインの3本」。各店舗のセレクトの妙はそれぞれのお店の、ソムリエのキャラクターがでていますよ。あのDEAN & DELUCAにワインを中心にしたニューコンセプトショップが麻布十番に誕生しました。

麻布十番編♯01 THE WINE STORE DEAN & DELUCA

美食家たちのセンスに寄り添うフードフレンドリーなワインストア

アメリカ発の高級食材店として抜群の知名度を誇るディーン&デルーカが東京・麻布十番に開いたのは、もちろん食材もあるワイン専門店だった。麻布十番商店街沿いの店前にたどり着くと、心地よいオープンテラス席がお出迎え。セラーやカウンターバーが設置された店内は明るく開放的で、ちょっぴり長居しても気兼ねなくワインを探すことができる。今までディーン&デルーカでツマミを調達してきたワイン・ラバーは、ココに集合!
取材・文/山本ジョー 写真/山本育子

各国の大使館がひしめく麻布十番は、昔ながらの商店街を残しつつも多国籍なレストランを随所に見かける。
日本らしさと国際色の豊かさが共存するグルメなこの地に2023年3月、オープンしたのがディーン&デルーカのワインストアだ。
4000本前後の在庫を誇るワインはアメリカや、ヨーロッパ諸国をはじめ、オーストラリア、南アフリカなどの新世界、そして国産ワインまでひと通り揃い、価格や味わいタイプに幅を持たせている。さすが、諸外国の食材を見極めてきたディーン&デルーカだけあり、「フードフレンドリーワイン」とのテーマを掲げているのも興味深い。

ところで、フードフレンドリーワインって具体的にはどんなワイン?
ワイン・セレクションを担う、バイヤーの伊井仁美さんに解説してもらった。

バイヤーの伊井仁美さんは、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ大陸を旅してペアリングの現地体験を積んだ猛者。

「『その料理でしたら、このワインを』と、フィットするワインを自在にご用意できるという意味です」
つまり、料理の味を邪魔しない淡泊なワインばかり揃えているわけではない、と?
「はい。『タンニンが濃いから料理の味が隠れてしまう』と決めつけることもしませんし、『アメリカ料理だからアメリカワイン』と限定もしません」
あくまで味わい重視、ペアリング重視の姿勢でワインを選んでくれるのだ。

店には家飲み用ワインのほか、プレゼントやパーティーにとワインを探しに来店する人も多い。もし、持ち寄りワイン会に持っていくワインを探しているなら、ぜひスタッフへ相談を。「ほかの人とワインが被るのは避けたいですよね」と客の気持ちを汲んで、店に2~3本しか入荷しない限定ワインを提案するなど、ペアリング以外にもキメ細やかな配慮をしてもらえるのが心憎い。

ワインの味を自分の舌で試してから購入したい方は、奥のカウンターバーに席をとろう。グラスワイン(1杯1000円弱~2000円前後、日によって異なる)は泡、白、赤、オレンジなどが週替わりで8種用意されている。
15時からはツマミや軽食も提供されるので、昼ごはんを食べ損ねてひと息つきたい人や、早めに1杯やりたい人にはうってつけだ。そうして、店で購入したボトルは、プラス550円(税込)でバーにて抜栓して楽しむこともできる。
ワインもフードも充実しているので、チョイ飲み&チョイ食べでササっと去るのは、案外と至難の技か……。

<美味しいのは当たり前! エチケット話でも場を盛り上げるオススメはズバリ、この3本!>

画像左から「カサ・デ・モウラス/プラネット・モウラス ニーナ2020」「トカプチ/トミハラヴィンヤード レラカント2021」「ドメーヌ・オステルタグ/レ アヴァンチュール ドゥ ラニョー マスク2019」

カサ・デ・モウラス/プラネット・モウラス ニーナ2020

作家の檀一雄が自らと同じ名前のワインとして愛飲していた、ダン地方のワイン。「タンニンが強くパワフルで濃厚」として知られるが、こちらはダンのワイン観をアッサリ覆してくれる軽快なスタイルだ。ラベルに描かれているのは、このワイナリーで可愛がられている猫「ニーナ」ちゃん。味わいも、ニーナちゃんのようにちょっぴり野性味がありながら可憐でエレガント。「飲んだ後の余韻も長く、休日の昼間からゆっくり飲みたくなる赤ワインです」(伊井さん)

ポルトガル/ダン 
品種/黒白20品種の混植混醸
4,180円(税込)

トカプチ/トミハラヴィンヤード レラカント2021

ナチュラルワインの豊富な品揃えのなか、「こちらは抜栓後、セラー保存で2週間ほど楽しめるんです」と伊井さんが太鼓判を押す赤ワイン。究極の自然派として知られるビオディナミ農法を取り入れ、ブドウ品種を認定する世界的団体「OIV」から公的に登録された日本のブドウ品種、山幸(やまさち)を使用。「カシスやオリエンタルなスパイスのニュアンスがあります。アジア料理全般や、和食なら白身の刺身、鴨料理などに合わせやすいです」(伊井さん)

日本/北海道(上富良野町)
品種/山幸100%
5,940円(税込)


ドメーヌ・オステルタグ/レ アヴァンチュール ドゥ ラニョー マスク2019

ビオディナミ農法によるオレンジワイン。ドメーヌ名のオステルタグは「復活祭」を意味し、復活祭のシンボルが羊であることから、ラベルデザインやロゴには羊があしらわれている。「ル・グラン・バン(大きな海)」は、小さな海で育った子羊が、成長してついに大きな海へ飛び出していく様がラベルに描かれているので、新たな門出を祝う乾杯のワインとしても最適。ゲヴュルツトラミネール主体ならではのアロマティックなスタイルが魅力だ。

フランス/アルザス
品種/ゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリ、リースリング、シルヴァネールルージュ
6,050円(税込)

SHOP DATA
〒106-0045東京都港区麻布十番2-4-3
TEL 03-5765-6070
STORE 9:00–21:00、CAFE 9:00–17:00、BAR 15:00–21:00 (L.O 20:30)
THE WINE STORE

https://www.deandeluca.co.jp/wine-store
https://www.instagram.com/deandeluca_winestore
https://www.deandeluca.co.jp/

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