お酒を自由に楽しみ、セレンディピティな出会いを

WINE

レストランという舞台がやっぱりいちばん! 三國清三氏がプロデュースしたグランビストロ「Dining 33」が「麻布台ヒルズ」にオープン

東京の景色が一望できるロケーションで世界のミクニ、その世界観を堪能する

11月某日、オープン前の麻布台ヒルズ「森JPタワー33階」にてメディア関係者向け「内覧会&試食会」が開かれた。目指すビルはそこに見えているのに、オープン前の麻布台ヒルズは進入口も限られており周りを歩くこと15分、改めてこの「街の広さ」を実感させてもらった。まだ建設途中で閑散としているエントランスを抜け33階へ。エレベータの扉が開くと、そこはすでにレストラン独自の華やいだ雰囲気に包まれていた。お店の名前は「Dining33」、プロデュースしたのはフレンチの巨匠・三國清三氏である。2022年12月28日に「オテル・ドゥ・ミクニ」を閉店し、料理人の「第一章」を終えて第二章が始まった三國氏は、自分のYouTubeチャンネルを開設したりと再始動の一挙手一投足が注目されている。
今回三國氏がプロデュースした「Dining33」は、「森JPタワー」内の入居企業とその従業員が使う会員制施設「ヒルズハウス麻布台(森JPタワー33・34階)」内にオープンするが、この「Dining33」はヒルズハウスの会員でなくとも利用できるのでご安心を。

三國清三の世界観「ジャポニゼ」がここでも爆発

いまではフランス料理に醤油や味噌を取り入れる手法はよく見受けられるが、その祖は三國清三氏であり彼がフランス料理に「日本風、日本趣味」を確立させたのである。その集大成ともいえる書籍が、三國氏が5年の歳月をかけて2019年11月に完成させた「JAPONISÉE 三國清三」だ。この書籍の出版はフランス・パリの料理本大賞において、「後世における規範となり、多方面から参照され、引用することが期待される傑作である」と評され、エリゼ宮の料理を司るギョーム・ゴメス氏の著書に次いで2位に入賞し、フランス料理界に多大な影響を与えたことが改めて大きく評価をされたと言われている。
なおこの本では、三國氏が信頼関係を築いてきた全国の生産者と彼らが丹精をこめてつくり続けている四季折々の豊かな食材が紹介されており、またそれらの食材で料理を造りあげている。
“グランビストロ”を標榜する「Dining33」では、この「ジャヤポニゼ」という三國清三氏の世界観を料理はもちろん、器、しつらえ、サービスにいたるまで体現している。骨格はフレンチ、血肉は日本の風土とでも表現しようか。使用する食材は三國氏の出生地である増毛の海の幸をはじめ、「江戸東京野菜」など国産の産地にこだわり、通常では入手しにくい調味料も使用している。「地産地消」「サステイナブルな食材と食器」「世界最高峰の食材」をコンセプトに、食材そのものの個性を最大限に活かした料理が創作され、味わえるのである。また、三國氏にとって初めてのチャレンジとして、メインとなる魚料理と肉料理は大皿料理で提供され、ゲスト自身が切り分けシェアするスタイルとなっている。ビストロとして「食べる楽しさ」を見つめ直した、三國氏の新たな提言なのでもあろう。

上段左から「トリュフのパイ包み焼きスープ仕立てポールボキューズスタイル」「アミューズ:鱈のブランダード」「青森の紅玉のコンポート・抹茶のアイスモンブラン」「マスカテルティーと御用蔵醤油のマカロン」下段左からグリーンアスパラの白いマヨネーズがけショーフロア仕立て」「鶉のファルシー フォアグラ詰め」「青森沖平目の塩昆布焼き」

三國氏が長年取り組んできた「ウエルネス」もオンメニュー

三國氏といえば、もう一つ長年取り組み大切に推進してきた「ウエルネス」というキーワードがあり、病院食や食育にも多大な功績を残している。その三國氏の知見を活かし、「Dining33」では「メニュー・マンスール」として登場。ヘルシーでありながら、満足感も十分得られる料理がワンプレートで提供される。お値段は税込み・サービス料なしで3,000円、心と体と値段にやさしい味わいもぜひ体験してみたい。“世界の三国”の料理が3000円で楽しめるのは、すごくないかい?

ダイニング33 ランチ マンスールメニュー(税込み・サービス料無 3,000円)のワンプレートメニュー。時計回りにビーツ、アボガドのサラダ 粒マスタードドレッシング、国産鶏胸肉のグリエ ラタトゥイエ添え、旬の7種野菜 柚子風味、サーモンのフリット 茸のソテー ライムソース、カボチャのスープ、豆乳のブランマンジェ イチゴソース

何故?「Dining33」?

ちなみにここまで読んで、なにやら「3」が目立つなぁと、勘が働いた方はなかなかですぞ。
「Dining33」の「33」は33階にあるからと短絡的に思っていたら、もっと深読みが必要でした。
「森JPタワーが330メートル、テーブルから見える東京タワーが333メートル、フロアが33階、フロアの面積が約3300平方メートル、そして三國清三氏である。氏の名前に“三”が2つあり「3」に運命を感じた」と三國氏は語ったという。そして税込み3000円のワンプレートランチと“3”尽くし。「3」は縁起のいい数字とも言われている。そう「33」のDining、もしかしたら勝負のビジネスランチやデートには成功と成就をもたらしてくれるのかもしれない。

内覧会の時に見つけたオススメ・ビューシート。夜、東京タワーに灯がともったら……。なんて、ロマンチックでしょう!ただ、オープン後、この状態かどうかは不明。予約時にお店に「東京タワーが見える席」と頼んでみよう!

最後は手土産(スイーツ)も用意がある


店内にはパティスリー「Dining 33 Pâtisserie à la maison」があり、「オテル・ドゥ・ミクニ」にて三國氏を支えてきたシェフパティシエによる洋生菓子や焼き菓子も販売されている。これを「おもたせ」にすれば、贈られた側に「歓声と笑顔」をもたらすこと間違いなしである。
さぁ、あとはここにお出かけし、至福の時を過ごすだけである。
個人的には、三國氏はYouTubeでお見かけするのもありだが、「このお店のしつらえにおいて、和を基調にしたらお金がかかりすぎだと注意された」とか、「ここのメーカーが本気になったらこの調味料ができる」など、いたずらっ子のような軽口もユーモアにしか聞こえない三國節がレストランという現場で輝いており、何より似合いすぎる。私がこのレセプションに参加させていただき、改めて再認識したことであった。

「Dining33 DATA」

住所/東京都港区麻布台 1 丁目 3-1 麻布台ヒルズ 森 JP タワー33 階
TEL/03-4232-5801
営業時間: ランチ 11:00~15:00(L.O.14:00)、ディナー18:00~23:00(L.O. 22:00)
定休日/無休
ランチ 6,000 円~、ディナーコース 11,000 円~
予 約: テーブルチェック

  • 記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
山田_yamada 靖_yasushi

Why not?マガジン編集長。長くオールドメディアで編集を担当して得たものをデジタルメディアで形造りたい。座右の銘は「立って半畳、寝て一畳」。猫馬鹿。年一でインドネシア・バリのバカンスはもはやルーティン。

  1. 「東京 インターナショナル バーショー 2024」が5月11日・12日(日) 東京ドームシティ・プリズムホールにて開催!

  2. ハリー・ポッターにも出てきた世界最古のお酒「ミード(蜂蜜酒)」。日本の蜂蜜と水から醸造した「WICKED WAY MEAD」が登場

  3. 初の「全国 牡蠣-1 グランプリ」が開催。生食・加熱で全国一位を獲得した牡蠣はこれだ!

RELATED

PAGE TOP