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アルゼンチンワイン“トリヴェント”のマルベック品種と豪快塊肉をワイルドに喰らう至福

ワインを多少でも嗜み食にも興味がある方なら、アルゼンチンの「ワインと食」と言えばワインはブドウ品種の「マルベック」から造られる赤ワインであり、食は「アサード」と呼ばれアルゼンチンの広大な土地(バンパと呼ばれるアルゼンチン北東部に広がる草原地帯は国内耕地の80%を占め、その広さは関東平野の約60倍)で放牧されて育つ牛・赤身肉の塊を炭火で豪快に「焼く、焼く、焼く」ワイルドな肉料理に尽きる。アルゼンチンでそのアサードを食べたことのある日本人からは、「塊肉を食べようとしても脂身ががつらくなって大量には食べられないけど、アルゼンチンの赤身肉はとにかく食べやすくて、自分でも驚くほど食べられる」との感想を聞くことが本当に多い。マルベック品種の赤ワインとアサードも相性抜群で、ペアリングの定番となっている。今回はメルシャンが輸入・販売するアルゼンチンのワインブランド「トリヴェント」のマルベックについて、またそのマルベックと赤身肉の炭火焼きを美味しく豪快に、かつリーズナブルに食べられるお店も紹介しよう。

世界一牛肉を食べる国アルゼンチン、愛されるワインは「マルベック」というブドウ品種

アルゼンチン共和国の食肉・派生品商工会議所(CICCRA)の報告によると、2021年の一人当たり牛肉消費量は48.4kg。一方、2020年の総務省のデータでは約4kgという日本と比較しても段違いであり、「世界で一番牛肉を食べる国アルゼンチン」というフレーズに納得してしまう。また、アルゼンチンの牛肉生産量は世界第6位(※2018年畜産産業機構)、アルゼンチン人口は約4,604万人に対して牛の数は5,424万頭という牛肉大国だ。和牛のようなサシは入っておらず、赤身中心で歯ごたえはありつつ、でも不思議なくらい軟らかくジューシーで肉の旨味が詰まっている。アルゼンチン人が無類の牛肉好きゆえ、その食への情熱が牛の飼料や環境や品種などあらゆる面に神経を注がせている。そのためアルゼンチンは、EUなどから「世界で最も牛肉がおいしい国」と評価もされている。実は日本ではアルゼンチン牛肉は輸入が禁止されていたが、2018年6月末に家畜伝染病予防法施行規則が改正されたことで日本向けの輸出は事実上の解禁となったため、今では日本でも食べることは出来る。しかしまだまだ価格が高く、残念ながら飲食店で見かけることが少ないというのが実情だ。

肉には迷わずワイン品種マルベック!

一方ブドウ品種の「マルベック」は、アルゼンチンを代表する品種。元をたどるとフランスの南西部地区の原産「“赤”ワイン用黒ブドウ品種」でボルドーではコット、フランス南西部のカオールではオーセロワと呼ばれている。フランスでは病気や湿気に弱いマルベックは補助的に使われるようになり、アルゼンチンではいまや世界一の栽培面積になっている。牛肉同様アルゼンチンを代表するブドウ品種となっているのだ。マルベックは小粒で果皮が厚く、タンニンが豊富で色合いが濃く、赤を通り越して黒っぽいワインに仕上がることから「黒ワイン」と呼ばれるほど。そう呼ばれるにふさわしい力強い渋みがありながらもフルーティ。このタンニンとジューシーな牛肉が合う!と2010年くらいから特にアメリカなどで人気の品種になった。

「マルベック」エキスパートと呼ばれるアルゼンチンのワインブランド「トリヴェント」

そしてこの「マルベック」の人気をより高めるきっかけとして、アルゼンチンのワインブランド「トリヴェント」のことを語らないわけにはいかない。トリヴェントは1996年、チリの名門ワイナリーであるコンチャ・イ・トロ社の傘下に入って以降、フランスのボルドーやアメリカのナパ・ヴァレーに負けない高品質のワイン造りを目指し飛躍的に品質が向上、現在はアルゼンチンを代表するワイナリーのひとつである。それまでのマルベックというと樽での熟成に注力し、アルコール度数は高めで完熟した赤い果実の味わいだったところ、トリヴェントは過度に樽を使用せずブドウ本来の濃さを活かすことで品種の個性を大切にし、アルコール度数も低めにして風味を完熟させず、さらに酸をはっきりとだすことでエレガントな味わいに変化させた。これによってより牛肉の脂にマッチするより強力なベターハーフに「マルベック」をトリヴェントは昇華させたわけだ。いまやトリヴェントは「マルベック」のエキスパートと呼ばれているそうだ。

10月に来日したワインメーカーのマキシミリアーノ・オルティスさんとブランドマネージャーのホアン・ホセさん。マルベックのタンニンと肉の脂が口中で調和して完璧なペアリングになります。日本の皆さんにさらにマルベックを知ってもらいたいと熱く語ってくれました。

肉ワインの代表選手はマルベックの「赤ワイン」!……だけではない、ホワイトマルベックも登場


マルベックが赤の代表、ならば「アルゼンチンワインの白品種は?」問われたらほとんどの人はブドウ品種「トロンテス」と答えるだろう。答えは「イエス」だ。トロンテスはアルゼンチンの固有品種で、ほぼアルゼンチンでしか栽培されていない。フルーティでフローラルなアロマ、スッキリした味わいの品種で、こちらは同じ炭焼きでも魚介素材にぴったりだ。
そこに新たなる白ワインの代表選手に台頭しそうなのが、濃い色調の赤ワインが出来る「マルベック」をトリヴェントが研究に研究を重ねて登場させた、革新的なライトスタイルのマルベック種の白ワイン「ホワイトマルベック」だ。アンデス山脈を望む標高700~1,200メートルに位置する冷涼なルハン・デ・クージョとウコ・ヴァレーのマルベック種をダイレクトプレスした後に、ステンレススチール・タンクにて発酵後熟成が行われ、青リンゴや白桃、レモン、ほのかなイチゴの香りが立ち、フルーティな果実味とフレッシュな酸味があり、アルコール度数も低め(10.5度)の柔らかで軽快な辛口となっている。まさに、黒ブドウから醸造した白ワイン、ブラン・ド・ノワールは存在が希で、アルゼンチンらしいワインといえる存在になりそうだ。こちらは魚介もいいがポークなど白い肉にもオススメだ。
またトリヴェントは造る全てのワインにおいてヴィーガン認証を取得するほか、社会や公的のために事業を行っている企業に発行される国際的認証の「B corporation」を取得しているアルゼンチンにおけるサステイナブルなワイン造りの先駆的なワイナリーであり、「世界にとっていちばん良いワイナリーになること」を目指しサステイナブルなワイン造りを実践している。

画像左からトリヴェント リザーブ マルベック 1,970円、トリヴェント リザーブ ホワイトマルベック1,970円、トリヴェント リザーブ カベルネ・ソーヴィニヨン 1,970円、トリヴェント リザーブ シャルドネ 1,970円、トリヴェント ゴールデン・リザーブ マルベック 5,600円、また画像にはないが、トリヴェントのアイコンワイン・トリヴェント エオロ マルベック 27,500円もラインナップされている。※価格は参考価格 
輸入・販売/メルシャン

東京ブッチャーズ他5系列で「豪快塊肉」と「トリヴェント」を楽しむ「肉ワイン」フェア開催中

ワインと食は「百聞は一食にしかず」だ。あとは、実際に体感するしかない。もちろん酒屋さんでトリヴェントの赤マルベックを買い、ステーキ肉を家で焼いて楽しむのもいい。東京近郊限定の情報になってしまうが、さらなるオススメは肉焼きブームのなかで味・コスパ・パフォーマンスにおいても多くのファンをつかんでいる「東京ブッチャーズ他5系列」店で12月30日まで開催されている、厳選した赤身肉を、それも塊で豪快に炭火焼きにしてトリヴェントとともに楽しむ「トリヴェントフェア」だ。メニューは3種類あるが、オススメは赤身のイチボを炭火で焼き、最後にローズマリーで香り付けする「炭焼きイチボ~ローズマリーの炎と共に~」だ。赤身肉のジューシーさとトリヴェントマルベックのタンニンと酸味のペアリングは、肉もワインも両方しっかりと「噛みしめて」食べてほしい。その美味しさと感動は保証しよう。で、なんと、赤ワインのマルベックだけではなく、白マルベックとポーク(白肉)の炭火焼きも用意されているというので、これは両方オーダーして気分を盛り上げ、思い切り楽しむ肉祭といきましょう!

【トリヴェントフェア 特別メニュー】
炭焼きイチボと「トリヴェント マルベックボトル(1本)」付き ~ローズマリーの炎と共に~/4,900円
炭焼きリブロースと 「トリヴェント マルベックボトル(1本)」付き/5,900円
骨付き松坂ポークと 「トリヴェント ホワイトマルベックボトル(1本)」付き/5,300円

トリヴェントフェアの問合せ・予約は東京ブッチャーズ他各店舗へ

東京ブッチャーズ with OKACHI Beer Lab
住所:東京都台東区上野5丁目10-9
TEL/03-6823-4029

東京ブッチャーズ
住所/東京都千代田区内神田3丁目10-4 富士会館1F
TEL/03-6206-9829

ブッチャーブラザーズ
住所/東京都中央区日本橋本石町4-5-10  本石町ビル 1F
TEL/03-6225-2936

森のブッチャーズ
住所/東京都千代田区一ツ橋2-6-5
TEL/03-6261-4610

ラムミートテンダー
住所:東京都千代田区神田小川町3丁目5 3YMUビル 1F
TEL/03-6823-1141


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山田_yamada 靖_yasushi

Why not?マガジン編集長。長くオールドメディアで編集を担当して得たものをデジタルメディアで形造りたい。座右の銘は「立って半畳、寝て一畳」。猫馬鹿。年一でインドネシア・バリのバカンスはもはやルーティン。

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