お酒を自由に楽しみ、セレンディピティな出会いを

WINE

恵比寿・広尾・奥渋・麻布十番 行くべきワインショップ5店舗 Vol.2 ルグラン・フィーユ・エ・フィス東京

昨年から今年にかけてリニューアルや新規オープンした広尾・奥渋・麻布十番のワインショップが個性的でおもしろい。少しでもその個性を伝えたく、取材にあたり各店舗に一つのお題を出して応えてもらいました。そのお題は「美味しいのはあたりまえ、“ワインのエチケット”も印象に残るオススメワインの3本」。各店舗のセレクトの妙はそれぞれのお店の、ソムリエのキャラクターがでていますよ。 お紹介するお店はパリの老舗ワインショップ初の2号店は東京・広尾に誕生しました。

広尾編♯01 ルグラン・フィーユ・エ・フィス東京

フランスワインを買うならパリからやってきた直営店で

パリの老舗ワインショップ「ルグラン・フィーユ・エ・フィス」が、初の海外支店を構える地に選んだのは東京・広尾だ。赤いファサードの印象的なクラシックな外観から、日本ではここでしか入手できない希少ワインを含めた品揃えまで、現地の店舗をそのまま運んできたかのよう。ボトル購入のほか、バーでワイン1杯、テラスでコーヒー1杯、と使い勝手も自在。フランス旅行気分に浸れると評判で、今や広尾の新名所となりつつある。
取材・文/山本ジョー

2022年12月、営団地下鉄・広尾駅すぐ近くにオープンした「ルグラン・フィーユ・エ・フィス東京」、通称「ルグラン東京」。
1階のワインショップ、地階のカーヴに計500種ほど揃うフランスワインは、造り手の知名度やヴィンテージ、価格帯に大きな幅を持たせたセレクションだ。
パリで140年以上ワインを扱ってきたルグラン家がユニークなのは、「まだ世に知られていない小さな造り手を発掘するのが得意」なこと。

ルグラン東京オープン前からパリのルグランで酒を扱う仕事も続けている前川大輔さん。

ルグラン・ジャポンの代表取締役社長、前川大輔さん曰く、「今でこそ有名過ぎて入手の難しいアルマン・ルソー、ジャック・セロス、トレヴァロンなど、その高い能力を認め、いち早く付き合いをスタートさせたのがルグラン家二代目のルシアン、三代目のフランシーヌです」。
今でも発掘は続けられ、結果としてワインショップでは常にお宝探しの楽しみが待ち受ける。

道路に面したカフェではエスプレッソをはじめとするコーヒー、そして14席あるカウンタバーでは月替わりのバイザグラスが常時12~13種類用意されている。
ぜひワインをあれこれ試して……と言うのが王道なれど、じつはピンポイントで推したくなるのがタップリ120ml注がれる「シャンパーニュ・ルグラン」(1,650円)だ。
シャンパーニュの名門メゾンであるタルランが1980年代から手掛けてきたルグランのためのシャンパーニュは、発売当時まだ珍しかったエクストラ・ブリュット。
残念ながらボトル販売はされておらず、辛口ながら熟成感と泡のきめ細やかさを堪能するのはワインバー限定となる。
なお、ショップで購入したボトルは+2000円でカウンタバーへの持ち込み可能。
創業時は食品店としてスタートしたルグランのプライドを垣間見せる、上質なオリーヴ、チーズ、パテなどをつまみながら、異国情緒あふれる空間でのひとときを過ごしてみては。

<美味しいのは当たり前! エチケット話でも場を盛り上げるオススメはズバリ、この3本!>

画像左から「フランソワ・ヴィラール/ラペル・デ・スレーヌ 2020」「シャトー・ド・ミルリー 2017」「ドメーヌ・デュ・セリエ・オー・モワンヌ/ジヴリー1cru クロ・デュ・セリエ・オー・モワンヌ2017」

フランソワ・ヴィラール/ラペル・デ・スレーヌ 2020

コスパにうるさい外国人の間で人気上昇中のフランスワインは、比較的お手頃なローヌ赤。

「ローヌのシラー100%使用」と聞くと、スパイシーでパワフルな味をイメージするが、それをいい意味で裏切ってくれるのがコチラ。

「どんどん軽快なスタイルに移行している、今のローヌらしさを表現しているワインです」(前川さん)。

ラベルに描かれている人魚のイメージ通り、香りは華やかでエレガント。

フランス/コート デュ ローヌ
品種/シラー100%
2,900円(税込)

シャトー・ド・ミルリー 2017

ルグラン家は、ボルドーの大手で有名なシャトーのみならず、右岸にある小規模なシャトーとも深く長い付き合いを大切にしてきた。他店ではまずお目にかからないこのシャトー、オーナーはマノンクール家。サン・テミリオン第一特別級Aシャトーである「シャトー・フィジャック」のオーナーでもある名家である。畑面積0.8ヘクタール、年間7000本ほどの僅かな生産量にも関わらず、両家の間に築いた信頼関係によって、常にルグラン分は確保されている。

フランス/ボルドー
品種/メルロ90%、カベルネ・フラン10%
11,000円(税込)

ドメーヌ・デュ・セリエ・オーモワンヌ/ジヴリー1cru クロ・デュ・セリエ・オーモワンヌ2017

ボルドーに自社ネゴシアンを持つルグラン家だが、一方でブルゴーニュの造り手とも太いパイプを持ち、独自のルートでワインを仕入れてきた。
「廉価なワイン産地として知られがちなジヴリーですが、こちらのドメーヌは清貧と献身をモットーとしたシトー派修道院の流れを汲む歴史的な造り手」(前川さん)
畑のポテンシャルの高さ、若い造り手の熱量あふれる仕事ぶりで、クオリティはジヴリーのなかでもトップクラスだ。
値段が年々上昇するブルゴーニュワインのなか、まだ知る人ぞ知る産地と造り手であり、今がお買い得。

フランス/ブルゴーニュ
品種/ピノ・ノワール100%
7000円(税込)

アイルランド出身の店長、ハート・ショーンさん日本語はネイティブ並みに堪能。店内で随時開催するイベント情報は、事前にInstagramなどで広く告知。

SHOP DATA
ルグラン・フィーユ・エ・フィス東京
106-0047 東京都港区南麻布5-1-27
03-5424-6041
https://www.caves-legrand.com/
営業時間 水曜日~金曜日 12:00-21:00、土日祝 11:00-20:00
(併設ワインバー・カフェのL.O.は閉店の30分前)
定休 月曜日・火曜日(祝日の場合は営業)
Instagram
https://www.instagram.com/caveslegrand_jp/
Facebook
https://www.facebook.com/caveslegrandjp/

恵比寿・広尾・奥渋・麻布十番 行くべきワインショップ5店舗 恵比寿・WINE MARKET PARTYの記事はこちらをタップ
恵比寿・広尾・奥渋・麻布十番 行くべきワインショップ5店舗 麻布十番・THE WINE STORE DEAN & DELUCAの記事はこちらをタップ
恵比寿・広尾・奥渋・麻布十番 行くべきワインショップ5店舗 奥渋・THE WINE by TOKYU DEPARTMENT STOREの記事はこちらをタップ
恵比寿・広尾・奥渋・麻布十番 行くべきワインショップ5店舗 広尾・THE CELLAR Hirooの記事はこちらをタップ

RELATED

PAGE TOP