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WINE

酒中古酒日記 01 「シャプティエ/シャトー・ヌフ・デュ・パプ 1967」

ワインにとって「古酒」というジャンルはとりわけ魅力に満ちた世界。また、近ではワインを飲み尽くした愛飲家だけではなく、ワインショップでは若い年代のワインラバーも興味を持つ人たちが増えてきていると聞きます。古酒関連の書籍も出版している「秋津壽男」さんにそんな古酒や古酒とのマリアージュを毎回お願いしています。

「和食で古酒」

シャプティエ/シャトー・ヌフ・デュ・パプ 1967

先日は伝説の和食屋「京味」系列のお店でローヌワインの古酒を堪能しました。
北ローヌのシャトー・ヌフ・デュ・パプで作り手はシャプティエです。
生産されたのは1967年、グループ・サウンズブームが起こり、リカちゃん人形が発売された年ですね。
元々6,000円~7,000円と高級ワインではないのですが、それを50年以上熟成させるとどう変化し、どう化けるのか試してみるのが古酒飲みの醍醐味なのです。
コルクは短く柔らかそう、お店のスタッフが「デュランド」という古酒用のソムリエナイフで上手にあけてくれました。
室温抜栓ですが香りは控えめで、アイスコーヒー、和三盆、奥に沈んだコンポート。
お店にはハンドキャリーで当日持ち込みましたが、濁りがなくクリアーな色調、淡い紫の入った茜色でエッジのリングはみられません。
一口めは柔らかい酸と冷えた甘味が前に出ていますが、過熟や衰退の兆候は全くみられません。
グラスの底の方になると緩めに作ったブルーベリージャムのような、忘れていた果実味が見え隠れしてきました。
2杯めからはトップから黒い果実のコンフィチュールが香り、台湾の茶梅、ドライチェリーなどの濃厚な味に変化していきます。
後半は澱が絡み始め、タンニンの甘味が目立ってきましたが、最後まで楽しめました。
料理はすっぽんの卵豆腐、クエの塩焼きなどに見事に寄り添い舌を喜ばせてくてます。(バチコだけは、合いませんでしたが)
2014年にスイスのオークションで入手 3本で160ユーロ

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秋津壽男

大阪大学工学部醗酵工学科を卒業後、医学部に再入学し医師になった変わり種Dr。医師としてテレビ東京「主治医の見つかる診療所」に18年間レギュラー出演中。 醗酵工学出身の知識と人脈を活かし、日本唯一の「ワイン古酒専門家」として古酒関連の書籍を出版している。

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