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WINE

ワールドカップ対戦国のワインで乾杯!勝つぞニッポン

文/紫貴 あき

紫貴あきの「今夜」ワインが飲みたくなるはなし 33 the glass of wine

4年に一度の大イベント「ワールドカップ2026」、日本代表の戦いがいよいよ始まります。グループステージの日程は、6月15日(月)にオランダ戦、6月21日(日)にチュニジア戦、6月26日に(金)にスウェーデン戦です。試合を楽しむなら、ただ観るだけはもったいない。対戦国のワインをグラスに注いで、飲み干しませんか。合言葉は「勝つぞニッポン!」

6月15日(月)オランダ戦の前夜に飲む1本


オランダといえばチューリップ、風車、チーズ………ワイン。「え、本当?」って思ったあなた!実はオランダにもワインが存在します。ただし生産量がきわめて少なく、日本でオランダ産ワインを見かけることはほとんどありません。

そこでおすすめするのが、オランダの自然派ワイナリー「ダッセムス(Wijngaard Dassemus)」。ダッセムスはオランダ南部に2004年に設立されたワイナリーです。創設者のロン・ランゲフェルト氏は数学者出身というユニークな経歴の持ち主で、農薬も化学肥料も一切使わないビオディナミ農法でブドウを育てています。そのなかでも日本で購入できるのが「これはオレンジじゃない(Ceci n’est pas une Orange)」というオレンジワインです。名前からして遊び心たっぷりのワインに期待値が高まります。

試合は日本時間の早朝5時キックオフ。リアルタイム観戦派も、試合前夜のひとり晩酌派も、このちょっとユニークなオランダワインで気分を上げてみませんか。

これはオレンジじゃない(Ceci n’est pas une Orange)
ダッセムス

生産国・地域:オランダ ブラバント州、カーム
品種:スヴィニエ・グリ50%、ソラリス35%、ムスカリス15%
参考価格:4,590円

ワインコメント:アンズや柑橘の華やかな香りに、ほんのりスパイスのニュアンスが重なる個性的な1本


6月21日(日)チュニジア戦のお昼ごはんに合わせて飲む1本

チュニジアというと、イスラム教の国というイメージが強く、ワインをつくっているとは信じがたいもの。しかし、チュニジアのワインの歴史は古代カルタゴの時代にまで遡ります。

温暖な地中海性気候のもとで育てられたブドウからつくられるワインは、ジューシーな味わいが特徴です。日本でも購入できる代表ワインが「マゴン(Magon)」。カルタゴの農学者の名にちなんだこのワインは、シラーとカリニャンをブレンドした赤ワインです

試合は日本時間の13時キックオフ。遅めの昼ごはんを食べながら赤ワインというのがはまりそうです。

マゴン・マジェス
チュニジアワイン醸造中央連盟【UCCV】

生産国・地域:チェニジア
品種:カリニャン、シラー
参考価格:3,025円

ワインコメント:レッドプラムやブラックベリーにふわりとスパイスの香り。果実味も豊。

6月26日(金)スウェーデン戦の夜に飲む1本

「スウェーデンにワインがあるの?」と思われた方、まったく正しい反応です。冷涼なスウェーデンは長らく「ワインは無理」と言われてきました。しかし近年、ブドウの品種改良や気候変動の影響によって、新たなワイン産地として注目を集めるようになっています。

日本で手に入るスウェーデンワインといえば、スコーネ地方のワイナリー「クラベリス・ヴィンゴード(Kullabergs Vingård)」です。2014年創業のまだ新しいワイナリーです。なかでもソラリスを主体にオーセロワなどをブレンドした白ワイン「イメルン(IMMELEN)」はコクのあるリッチな味わいで人気を集めています。

試合は日本時間8時キックオフ。試合観戦後のゆっくりした朝に、このちょっと特別なスウェーデンワインを開けてみてはいかがでしょうか。

イメルン
クラベリス・ヴィンゴード

生産国・地域:スウェーデン
品種:ソラリス、オーセロワ、ピノ・グリ、リースリング、その他
参考価格:8,800円
ワインコメント:柑橘に白い花の香り。ラベルには北欧の人気陶芸家リサ・ラーソンのイラストが描かれており、見た目のかわいさも魅力です。

とにかくゴールが欲しいときに飲むワイン

対戦国と関係なく、縁起物として飲みたいのがオーストラリアの「Tabirakuタービルク」のマルサンヌです。つくり手の名前だけなら、「どこが縁起がいいの?」って不思議がられても仕方ないもの…でも、このワインは何という産地でつくられているか知っていますか?答えはヴィクトリア州の「ゴールバーン・ヴァレー」です。「ゴールがバーン!でヴィクトリー」のオヤジギャグで「ゴール、決まれ!」と念じたいときは、タービルクで決まりです。

マルサンヌ
タービルク

生産国・地域:オーストラリア/ヴィクトリア州・ナガンビー・レイクス
品種:カベルネ・ソーヴィニヨン60%、ラーズ40%
参考価格:5,720円(税込)

ワインコメント:モモやアプリコットの香り。かすかに香るスイカズラがアクセントに。タビルグはゴールバーン・ヴァレーで最古のワイナリーでもあります。

ワインは「知らない国への扉」

ワインはフランス、イタリアだけではなく、まだまだ知られていない素晴らしいワイン生産国がたくさんあります。ワールドカップの対戦国というきっかけで、まだ飲んだことのない国のワインに出会ってみませんか。それだけで、観戦がきっと特別な体験になるはずです。

さあ、グラスを片手に、日本代表を応援しましょう!

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紫貴あき

ソムリエ | ワイン講師 日本最大級ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」の人気講師。 丁寧なレッスンは、 初心者から上級者まで わかりやすいと評判。 著書に『ゼロからスタート!紫貴あきのソムリエ 試験』( KADOKAWA)。この夏には、かんき社から『ワイン図鑑』を出版予定。

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