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パイパー・エドシック-クワイエット・ラグジュアリーの世界へようこそ

シャンパンという名前を聞いて、あなたはどのようなイメージを思い浮かべるだろう?おそらく特別な日や祝いごとで飲まれる高級なお酒という印象を持っているかもしれない。
しかし、今回ご紹介する「パイパー・エドシック」は、その高級感とともに、その誰もが楽しめるシャンパンであることをワインやお酒に詳しくない人たち、そして特に若い世代にも、未知なるパイパー・エドシックの魅力を解き明かしてみたい。
パイパー・エドシックというシャンパンの未知なる世界への扉を「ファッション」「映画」「スポーツ」という鍵で開いてみたい。それらに関心があるならば、これまで知らず知らずのうちにあなたの記憶の中にパイパー・エドシックは刻まれているかもしれない。

魅力的な歴史に寄り沿うパイパー・エドシック
マリー・アントワネットからJ.P.ゴルチェ、カンヌ映画祭、全豪オープン……

「パイパー・エドシック」はフローレンス=ルイ・エドシックが1785年に創業した最も古い歴史あるシャンパーニュ・メゾンの1つ。一気に現代に話は飛ぶが、今はEPIグループが所有している。このEPIグループは一生モノの高級靴J.M.ウエストンや高級子供服ブランドボンポワンといったラグジュアリーブランドも擁している。ちなみにシャンパーニュはほかに「シャルル・エドシック」「レア・シャンパーニュ」もこのグループだ。シャンパーニュはこのようにラグジュアリーブランドを有するコングロマリットに属している場合が多いが、このEPIグループはクリストファー・ドゥスクールが率いる家族経営という点が他のコングロマリット企業と特異なのかもしれない。それはオーナー企業として各ブランドの目指す世界観に「タイムレス」「クチュール」といった物作りへの共通した姿勢が明確に作用しているように感じるからだ。

このブランドを語るうえに多彩な固有名詞が登場する。
フランスの王妃マリー・アントワネットのシャンパーニュ
「王妃にふさわしいシャンパーニュを成功させる」という熱い思いで作られ王妃に献上されたパイパー・エドシックの贅沢さとエレガンスは、大切な人とのディナーや、友人たちとの集まり等、あなたの特別な日々にも一味違った華やかさをプラスするだろう。
偉大な女優マリリン・モンローに愛された逸品
彼女は毎朝の目覚めに一杯のパイパーエ・ドシックを楽しむことで、新たな日々への活力を見つけていたのかもしれな。
アカデミー賞の舞台でも輝くパイパー・エドシックの存在感
カンヌ国際映画祭、米国アカデミー賞、そして全豪オープン公式のシャンパーニュとして提供されてきたパイパー・エドシック。勝利のお酒、なにか成し遂げた時のお祝いのお酒として、レッドカーペットを彩る唯一のシャンパンとして登場した。これらのイベントを通じて、シャンパンの魅力が現代の文化とも結びついていることを感じられるだろう。ちなみに1980年代のパイパー・エドシックといえば「白」がイメージだったのだが、今は「赤」である。これはレッドカーペットに相応しいシャンパーニュ、という主張もあるとのこと。
世界のラグジュアリーブランドとのコラボ
ジャンポール・ゴルチェ、クリスチャン・ルブタン、ヴィクター&ロルフといった特徴的なラグジュアリーブランドとはシャンパンが持つ「艶(セクシー)」を表現手段として生み出されたコラボ作品が世界的にセンセーショナルを巻き起こした。

昨年公開されたジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツが主演の「チケット・トゥ・パラダイス」にもサービスされるシャンパンはパイパー・エドシックだ。

内面を物語れるがゆえの
クワイエット・ラグジュアリーなシャンパンというわけ

「パイパー・エドシック」は「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」で今世紀最多の9回受賞している。今回の「エッセンシエル ブラン・ド・ノワール」の日本お目見えでは2018年9月にシェフ・ド・カーヴに就任したエミリアン・ブティヤが来日してくれたが彼は2021年に受賞している。また8年連続で前任のレジス・カミュが受賞、9年連続を狙ったが、翌年は同じグループのシャルル・エドシックが受賞。また2023年はレア・シャンパーニュが受賞したがこちらもシェフ・ド・カーヴはエミリアン・ブティヤである。このように品質の面でも高評価を受け続けているわけで、外見以上に中身も評価されている。エアラインでもパイパー・エドシックは現在キャセイパシフィック航空やオマーン航空など数社で提供されている。

世界各国のワイナリーで豊富な経験を積み、卓越性、大胆さと高い専門的知識が評価され、2018年にシェフ・ド・カーヴに就任したエミリアン・ブティヤさん。
前職はキャティア&アルマン・ド・ブリニャックのシェフ・ド・カーヴ。

近年の特にファッションやライフスタイルにおいて、際立って注目を浴びるキーワードがある。「アフォーダブル・ラグジュアリー」と「クワイエット・ラグジュアリー」これらのフレーズだ。これらの概念は、それぞれが持つ独自のニュアンスにより、深い共感を呼び起こしています。
意味するところ前者は「自分らしく、を選択する贅沢」、後者は「普遍的でこれ見よがしではない贅沢」と、理解してもらうといいかもしれない。ライフスタイルの1つとしてこれまでにない興味深さを醸し出しています。
さて、この中で特に焦点を当てたいのが、パイパー・エドシックとクワイエット・ラグジュアリーです。
パイパー・エドシックが「クワイエット・ラグジュアリー」の一例である理由は、外観だけでなく、今から説明する内面においてもその特性が示されているからだ。このブランドは、モンターニュ・ド・ランス地区からコート・デ・バール地区に広がる広大なブドウ畑を所有し、自社畑は2015年以降、VDC「シャンパーニュ地方における持続可能なブドウ栽培」の認証およびHVE(環境価値重視認定)のダブル認証を取得している。

ブレンドには、細心の注意を払って選ばれた100以上の畑のブドウが使用されており、さらに2025年までに契約栽培農家もVDCの認証を取得するという目標を掲げている。また2022年には、シャンパーニュ地域で初めてB Corp認証を獲得した。 これは、シャンパーニュ生産のビジネス環境全体を評価し、環境に配慮した未来への明確な意思を示すものだ。この姿勢は実直さを示しており、一般的価値観を重んじ、控え目で誇示しない姿勢の表れである。

パイパー・エドシックが所有するモンターニュ・ド・ランスからコート・デ・パール地区の畑
※B Corp認証とは、社会的および環境的影響の高い基準を満たす企業に与えられるもので、非営利団体B Labによって2006年に設立された。これにより、企業のパフォーマンス、説明責任、透明性が評価される。この認証は、ガバナンス、従業員、コミュニティ、環境など、200以上のチェック項目を含む広範なプロセスに基づいており、パイパー・エドシックは、91.9ポイントのスコアを獲得した。

2023年9月、エッセンシエル ブラン・ド・ノワールがお目見え

そして今回お目見えする「パイパー・エドシック エッセンシエル ブラン・ド・ノワール」を紹介したい。

この「ブラン・ド・ノワール」は、黒ブドウ(ピノ・ノワールやムニエ)のみを使用したシャンパンであり、対照的に「ブラン・ド・ブラン」は白ブドウ品種であるシャルドネのみを使用している。味わいも対照的で、前者は力強く重厚でボディ感があり、後者はスッキリとした辛口で酸味もチャーミング、特に夏には最適なシャンパンともいえるし、人気も高い。
ところが「パイパー・エドシック エッセンシエル ブラン・ド・ノワール」は、この前提を良い意味で逆手に取っている。このシャンパンは、一言で表現すればフルーティでエレガントながら、新鮮さと活気に満ちている。
この新鮮さこそがパイパー・エドシック「ブラン・ド・ノワール」の特徴であり、他と大きく異なるポイントなのである。
パイパー・エドシックのシャンパン全体に言えることだが、前任のシェフ・ド・カーヴであるレジス・カミュ氏の時代から大切にされていた「フレッシュで快活であること、革新的であること」というコンセプトがある。エミリアン・ブティヤ氏がすべてを手がけた初のキュヴェである「エッセンシエル ブラン・ド・ノワール」にもあたりまえだが反映されている。
個人的な感想ではあるが、「ブラン・ド・ノワール」は秋から冬にかけて楽しむのに適したワインだと思うが、この「パイパー・エドシック エッセンシエル ブラン・ド・ノワール」は季節に縛られず楽しめる一本となっている。
このようにパイパー・エドシックのシャンパーニュは単なるお酒ではなく、歴史と現代が交差する魅力を持ち、人々を結びつけ、楽しませ、特別な瞬間を祝福するためのシンボルでもあると言えるだろう。 この控えめな佇まい(味わい)は、パイパー・エドシックの普遍性を表現しており、これこそがクワイエット・ラグジュアリーであり、特別な日々を彩るだけでなく、日常の中にもエレガンスと贅沢な味わいを取り入れ、あなたの人生に新たなワクワクと楽しみをもたらす一杯、ぜひ試してみて欲しい。

DATA
テロワール/モンターニュ・ド・ランス、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ、コート・デ・パールの10クリュ
ブドウ畑/VDC認証取得したクリュ100%
リザーブワイン/0%
品種/ピノ・ノワール、ムニエ
澱との熟成期間/36ヶ月
デゴゴルジュマン後の熟成/最低6ヶ月
ドサージュ/エクストラ・ブリュット(6g/L)
参考価格/9,200円
輸入元/日本リカー
2023年9月4日発売予定

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  • 記事を書いたライター
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山田_yamada 靖_yasushi

Why not?マガジン編集長。長くオールドメディアで編集を担当して得たものをデジタルメディアで形造りたい。座右の銘は「立って半畳、寝て一畳」。猫馬鹿。年一でインドネシア・バリのバカンスはもはやルーティン。

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