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FOOD&RECIPE

まるで真夏のバカンスのような……カタルーニャの土着品種のロゼと蒸し焼きナスにタヒニヨーグルトソース

ワインに合う簡単レシピ Vol.23
レシピ・写真/後藤 初美

今回登場するのはある蒸し暑い夜に見つけたロゼワイン。
モダンな表情のボトルに誘われて手に取ってみると
フローラルやベリーの華やかな香りの中にスパイシーさがあり
予想外にシャープな辛口で好感度大。

魚介類との相性良しとのコメントがあるものの
頭の中にはなぜか焼きなすが浮かぶ。
さて、トレパットは初めて味わうスペインはカタルーニャの土着品種のぶどう。

このワインでフルーティさと軽快さを出しているのがトレパットの役割のよう。
キュッと冷やしてビター感を味わいながら飲むも良し、

時間の経過とともに現れる滑らかさと旨みを感じるのも良し、2通りに楽しめるロゼです。

夏のバカンスをイメージさせるワインなので、
少しずつ味わうというよりは豪快に注いで楽しみたいもの。
グラスもいつもより大きめのカジュアルなものをチョイス。

そのお供には、蒸し焼きしたナスにスパイスをちりばめたお料理。
ナスは夏から秋にかけて大活躍する食材。
昨今、白ナス、緑のナスなどいろいろな色や品種が出回っていて選ぶのも楽しい。
今日はナス紺色に白が入った「ゼブラなす」。
皮が柔らかくて肉厚食感です。

ロゼ バイ オラ バルセロナ
品種/トレパット、ガルナッチャ ネグラ、シラー
スペイン/カタルーニャ(ペネデス)
参考価格/1,990円

蒸し焼きナス、タヒニヨーグルトソース
フライパンを使えば、ナスも簡単に蒸し焼に。
タヒニ(ごま)のソースにヨーグルトを加えて。
パプリカパウダー、デュカスパイス、さらにお好みでミント、レモンを混ぜると
地味〜な外見ながら、清涼感とともに、「地中海気分」爆上がり間違いなし。
ピタパンやフォカッチャなどシンプルなパンに挟んでも美味ですよ。

材料(2人分)

ナス 2本
(今回はゼブラなすを使用)
塩 2つまみ
オリーブオイル 適量
熱湯 100ml

タヒニヨーグルトソース
プレーンヨーグルト 30g
塩 小さじ1/4
ねりごま(白) 10g
すりごま(白) 10g

仕上げに
パプリカパウダー 適量
デュカスパイス 小さじ1
お好みで国産レモン、ミント

①ナスは縦2つに切り、包丁で両面に細かい切れ目を入れる。さらに3つに切る。ボウルに水を張り、5分ほどつけておく。

②ナスの水気を拭き取り、別のボウルに入れてオリーブオイル少量をまわしかけて表面にまぶしつける。→ 均一に火が入るので手で塗るようにまぶしてください。

③深さのあるフライパンにオリーブオイル少量を中火で熱して、ナスを皮目から焼く。全面をそれぞれ焼き付けたら塩2つまみをふる。熱湯100mlを加えてすぐ蓋をする。7−8分ほど水分がなくなるまで蒸し焼きにする。
※熱湯を使います。使用する際はご自身、周囲の方にかかり火傷などしないように、注ぎ方など十分注意してください。

④小さいボウルにヨーグルトを入れ、ねりごま、すりごま、塩を入れてよく混ぜる。

⑤器にタヒニヨーグルトソースをしいて、焼きあがったナスをのせる。パプリカパウダーデュカスパイスをふりかけて、あればミント、レモンを添える。

※パプリカパウダーはスペインのスモークパプリカパウダーを使用しています。
※デュカスパイスは、エジプト発祥のスパイスミックス。ヘーゼルナッツ、コリアンダーシード、クミンシード、塩、黒胡椒を合わせて挽いたもの。スパイスを扱うショップで手に入りますが、ないときはコリアンダーシードやクミンシードを潰して加えるだけでも十分風味が加わります。

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後藤 初美

料理家 フランス食文化研究家 フレンチスタイルの家庭料理・お菓子・食のフランス語教室「ル・プティ・フール」主宰 https://lit.link/hatsumigoto 「美食とヘルシーを両立させるワイン好きの料理家」として活動。 砂糖を使わないライトなフランス料理やヨーロッパ各地の菓子を味重視で作りやすく展開。 1994年以来25年間毎年フランス各地のワイン、料理、菓子を訪ね歩く旅を続けている。 CPA認定チーズプロフェッショナル 中華中医学会認定 国際薬膳調理師 英検準1級 仏検準1級 アカデミーデュヴァン ワイン&クッキング講座講師(フレンチx薬膳料理とワインペアリング) サロンデュショコラ東京フランス人ショコラティエ通訳 著書/発酵塩レモンのヒミツ 永岡書店刊

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