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FOOD&RECIPE

季節が逆転する南半球だから、南アフリカはいまヌーボ。そのシャルドネには! 夏の定番「ハモ」の「カツ」

ワインに合う簡単レシピ Vol.24
レシピ・写真/後藤 初美

今回ご紹介するのは今年の新酒です。
いくら何でも早すぎない?と一瞬思い、よく見ると南アフリカ産でした。
透かし編み模様のようなエチケット、ヌーヴォという言葉、そしてかの地は冬だということから
なにやら涼しさを呼びこんでくれそうな気がします。

さて、品種は栽培地によって異なる特徴を見せるシャルドネ。
よく冷やして味わってみるとシャキッとした若い洋梨やリンゴなどフレッシュで
みずみずしい果実と柑橘の酸味が感じられ、控えめなボリューム感に好感が持てます。

アルコールが13.5度ありますが、もったりとした重い感じはありません。
期待していたよりも好みのタイプでした!
実はテイスティングする前から考えていた料理があり、
相性が良さそうで、つい頰が緩んでしまいました。

その料理とは、夏の定番「ハモカツ」。
ハムカツではなく、魚の鱧です。
私とハモカツの出会いはもう10年以上も前。

築地仲卸さんの講座のお手伝いに駆り出され、大量の鱧のフライを揚げたのがきっかけです。
衝撃の美味しさに驚き、以後夏に欠かせない一皿になりました。
鱧は大きめに切って丁寧に衣をつけて揚げます。

特製のソースをつけて、ワインといただくのは最高の贅沢。
そして、このイムブコ・シャルドネのバランス良い酸とフルーティさがとても合うのです。

鱧はもちろん骨切りしたものを求めてください。
私の場合は自宅からアクセスのよいスーパー、デパートにこの時期大抵置いてあるので
見つけたら必ずと言っていいほど買ってしまいます。

ホームパーティでも人気の組み合わせ。
夏の暑さには閉口しつつも、ハモカツ&ワインが頂けるなら夏もまた良きです

イムブコ シャルドネ ヌーヴォ
品種/シャルドネ
南アフリカ/ウェリント

参考価格/1,639円

ハモカツ 特製ソース添え

材料(2人分)

骨切りした鱧 150g
塩 小さじ1/4

フライ衣
薄力粉 小さじ2
卵 1/2個分
パン粉 30g
揚げ油 適量

中濃ソース 10g
フレンチマスタード(粒のない滑らかなタイプ) 10g
(※洋からしを使う場合は量を1/3〜1/4程度に減らすこと)
フリルレタス 適量

① 骨切りした鱧は5-6cmに切り、水分を拭き取る。衣をつける直前に分量の塩を両面にふる。

② フライ衣をつける。薄力粉は茶漉しでごく少量を両面にふる。溶き卵にくぐらせてパン粉をつけて軽くおさえ、余分をはらう。

③揚げ油を熱する。お箸を入れてジュッと音がして細かい泡がでるようになったら鱧を2−3個ずつ入れる。1分半揚げたら裏返しにしてもう1分揚げる。
④取り出す際に、鍋肌に軽く押し付けるようにすると油が切れやすい。網に上げる。

⑤レタスは洗って水分をよく拭き、使うまで冷蔵庫にいれておく。
⑥マスタードと中濃ソースを合わせてよく混ぜる。
⑦器に冷やしたレタスとハモカツ、ソースを盛り付ける。

※ハモカツは最初の一口は何も付けずそのままで、次にソースを付けてどうぞ。
※レタスは必ず冷やしてシャキシャキの食感でいただきましょう。

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後藤 初美

料理家 フランス食文化研究家 フレンチスタイルの家庭料理・お菓子・食のフランス語教室「ル・プティ・フール」主宰 https://lit.link/hatsumigoto 「美食とヘルシーを両立させるワイン好きの料理家」として活動。 砂糖を使わないライトなフランス料理やヨーロッパ各地の菓子を味重視で作りやすく展開。 1994年以来25年間毎年フランス各地のワイン、料理、菓子を訪ね歩く旅を続けている。 CPA認定チーズプロフェッショナル 中華中医学会認定 国際薬膳調理師 英検準1級 仏検準1級 アカデミーデュヴァン ワイン&クッキング講座講師(フレンチx薬膳料理とワインペアリング) サロンデュショコラ東京フランス人ショコラティエ通訳 著書/発酵塩レモンのヒミツ 永岡書店刊

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