お酒を自由に楽しみ、セレンディピティな出会いを

WINE

ワインを飲みながら42.195km?フランスのワインマラソンを走ってみたくない⁉

文/紫貴 あき

紫貴あきの「今夜」ワインが飲みたくなるはなし 36 the glass of wine

マラソンの給水所といえば水やスポーツドリンクが定番ですが、フランスには走りながらワインを楽しめるマラソンがあるのです。「そんなマラソンあるの?」と思った方は必読。ブドウ畑を走り抜け、途中にはワインや郷土料理も登場するフランスのワインマラソンをご紹介します。

ワインマラソンの代表格「メドック・マラソン」

シャトーを巡って走るメドック・マラソン その代表格が、フランス・ボルドー地方で毎年9月に開催されるメドック・マラソンです。正式名称は「Marathon des Châteaux du Médoc」。ポイヤック村という銘醸地をスタートし、メドックのブドウ畑やシャトーを巡りながら42.195kmを走ります。 メドックといえば、ボルドーワインの銘醸地。カベルネ・ソーヴィニヨンを主体とした長期熟成型の赤ワインで知られ、1855年の格付けに名を連ねる有名シャトーも数多くあります。そんな世界屈指のワイン産地を、自分の足で走ってしまおうというのがこの大会です。

プレミアムワインに郷土料理も味わえる⁉

ワインに牡蠣、ステーキまで登場 もちろん、ただブドウ畑の横を走るだけではありません。コースの途中ではワインの試飲が待っています。さらに牡蠣やステーキ、チーズなどが登場するのもメドック・マラソンならでは。参加者は仮装して走り、沿道では音楽や応援が続きます。そして優勝すると自分の体重と同じだけのワインがプレゼント………タイムを競うマラソンというより、メドックの土地とワインを楽しむお祭りに近いかもしれません。
ブドウ畑の景色や土地を感じながら走り、地元の料理とワインを味わうマラソンは、車でシャトーを巡るツアーとは一味違います。人気が高く、参加チケットはすぐに売り切れてしまいます。毎年3月ごろにエントリーが始まりますが、定員は8,500人と限られているため、参加してみたい方は早めに公式サイトをチェックするのがおすすめです。

メドックだけじゃないワインマラソン

ワインマラソンはメドックだけではありません。もう一つ注目したいのが、11月に開催されるボージョレ・マラソンです。ボージョレ・ヌーヴォーの解禁で盛り上がる時期に行われ、フルーリーをはじめとするボージョレのブドウ畑を駆け抜けます。 こちらもワインを楽しめるポイントが設けられ、仮装や音楽で大盛り上がり。何よりも42.195kmだけでなく、ハーフマラソンや13kmというコースがあるので、普段、走り慣れていない方にも嬉しいところです。こちらも人気の大会で、エントリーは例年春ごろからスタート。2026年大会は3月4日に受付が始まりました。参加してみたい方は、春になったら公式サイトをチェックしてみてください。

フルーリー シャトー デ ジャック ルイ ジャド
Fleurie Chateau des Jacques Louis Jadot
産地:フランス ブルゴーニュ ボージョレ
品種:ガメイ100%
参考価格:4,800円
輸入元:日本リカー

ボージョレ・マラソンのスタートのフルーリーでつくられるワイン。ラズベリーやブルーベリーに、ふわりとシナモンがアクセントに香る。柔らかなタンニンが特徴。


そして、フランスのワインマラソンはこの2つだけではありません。ブルゴーニュのコート・シャロネーズ、アルザス、ボルドーのブライ、南西地方のカオールなど、名だたるワイン産地でもブドウ畑を舞台にしたマラソンが開催されています。メドックやボージョレを走破したら、次は違うワイン産地へ。フランスのワイン産地を走って巡る、という旅も面白そうです。

大会ワイン産地開催時期募集開始の目安特徴
メドック・マラソンボルドー・メドック9月3月ごろシャトーを巡り、ワインや牡蠣などを楽しむ代表的ワインマラソン
ボージョレ・マラソンボージョレ11月3月ごろヌーヴォー解禁時期。ワインの試飲ポイントも多数
コート・シャロネーズ ワイン・マラソンブルゴーニュ・コート・シャロネーズ3月9月Givryを中心にブルゴーニュの畑を走る
アルザス・ヴィンヤード・マラソンアルザス6月前年12月17の村を通過。ワイン&郷土料理の補給ポイントあり
ブライ・ワイン・マラソンボルドー・ブライ5月9月ボルドーのブライのブドウ畑を走る。仮装などお祭り色も強い
カオール・ヴィンヤード・マラソン南西地方・カオール5月_マルベックの故郷、ロット渓谷を走る
マラソン・デ・ヴァンダンジュ南西地方・タルヌ=エ=ガロンヌ9月要年次確認2025年開始の新しい大会。ブドウ畑を走る42.195km

産地をカラダで感じる旅

ワインマラソンの魅力は、走りながらワインを飲めるという面白さだけではありません。ブドウ畑のアップダウンを自分で確かめ、その土地の料理とワインを味わう。書籍ではわからないことも、走ってみると見えてきます。 次の旅では、ワイナリーを巡るだけでなく、ブドウ畑を走ってみませんか。

『紫貴あきの「今夜」ワインが飲みたくなるはなし』バックナンバーはこちらから

 

  • 記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
紫貴あき

ソムリエ | ワイン講師 日本最大級ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」の人気講師。 丁寧なレッスンは、 初心者から上級者まで わかりやすいと評判。 著書に『ゼロからスタート!紫貴あきのソムリエ 試験』( KADOKAWA)。この夏には、かんき社から『ワイン図鑑』を出版予定。

  1. ワインを飲みながら42.195km?フランスのワインマラソンを走ってみたくない⁉

  2. 「赤ワインに氷」はアリ?大女優も飲む、真夏の「冷やし赤ワイン」

  3. “マンマミーア、ワールドカップ!”エムバペ、ハーランド、ビニシウが次々とゴールを鮮やかに決める

RECOMMEND

RELATED

PAGE TOP